GoogleAnalyticsのナビゲーションサマリーはリロードにご注意

2011年01月03日 22:22

Google Analyticsのナビゲーションサマリーが怪しかったので、仕様を正確に理解するために検証してみました。

知りたかったのは下記の3点

Q:前後をつなげるためにリファラを見ているのか?

Qリロードは無視される?

Q:ナビゲーションサマリーって正確

発生させたアクセス

図:Testのために発生させたセッション:

セッションA: / → /cms/ → /cms/(リロード) → /ia/
セッションB: /ia/ → /cms/ (リファラを無効化)
セッションC: /ia/
セッションD: /ia/ → 外部リンク
セッションE: /
セッションF: /

結果

15分以内に結果がレポートに反映されました。最近は速いですね。

<コンテンツサマリー>

ページビュー数:10

ユニーク表示数:9

※リロードした1回分減っています

直帰率:66.67%

※直帰したセッションはCとDとEとFなので、4セッションを全体のセッション数6で割ります

<上位のコンテンツ>

図:Google Analytics - Top Content:

ページビュー数とページ別セッション数が正確に反映されました。
直帰率と離脱率は、リロードを含むページビューベースで算出されています。

<ナビゲーションサマリー>

図:Google Analytics - Navigation Summary:/

図:Google Analytics - Navigation Summary:/ia/

図:Google Analytics - Navigation Summary:/cms/

/cms/の「次のページ」、が変です。
このページはビューが3回で、うち1回はリロード、離脱は1回のみです。
「次のページ」が66%ということは、/cms/のリロード分が含まれて2回としてカウントされていますが、コンテンツの一覧からは/cms/は除外されています。残った/ia/だけが次のページの一覧に表示され、その結果100%として表示されています。このまま/cms/のページビュー「3」と66%をかけると、/cms/から/ia/への遷移が2回、になってしまいます。

一方、「前のページ」にはリロード分の/cms/自身が含まれません。「%クリック」に「ページ別セッション数」をかければ、遷移回数の近似値を算出できそうですが、同じセッションで同じページを何度も通ることもあるので、正確な数字は算出できません。

検証結果

Q:前後をつなげるためにリファラを見ているのか?

A:リファラは考慮されない。リファラは詐称したり無効にできるので、信頼できない情報です。これは妥当な設計でしょう。SiteCatalystも同様に、リファラを使わずCookieに保存したIDと時間で前後をつなげます。

ということはつまり、複数のタブを切り替えながらリンクをクリックしていくと、遷移が混ざってしまいます。ありえない遷移が発生する場合の多くは、これが原因です。

Q:リロードは無視される?

A:ナビゲーションサマリーの「前のページ」ではリロードは完全に無視されるが、「次のページ」ではリロード分のPVが非直帰の母数に含まれてしまうので注意が必要。

Q:ナビゲーションサマリーは正確か?

A:「次のページ」でリロード分のPVが「次のページ」(非離脱)に含まれているのを除けば、相対的な割合としては正確。ただし、母数としてのリロードを除くページビュー数が分からないため、クリック数を正確に実数で算出することができない。近似値でもよければ、該当ページのPV数に「次のページ」の割合(非離脱散率)をかけて、さらにコンテンツの「%クリック」をかければ遷移回数に近い数字になります。例えば、/cms/から/ia/への遷移回数は、3(/cms/のPV数)×66.67%(次のページへの遷移率=非離脱率)×100%(次のページのうち、/ia/が占める割合)=2回、になります。

いずれにせよ、サイト全体の流れを把握するというよりも、一つのページを起点とした前後の遷移を傾向値として把握する程度にとどめた方が良さそうです。

おすすめ関連エントリー

実践日記

09.カラーミーのギガプランでGAをEC用に設定

2013年09月14日 15:38
サンクトガーレンのサイトでショッピング機能として採用しているカラーミーショップのプランを「ライトプラン」から「ギガプラン」にアップグレードしたので、Googleアナリティクスで商品名や個数、金額などを

Google Analytics(ga.js)で404エラーページを計測する方法

2011年05月17日 00:05
サイト内のリンク切れは、ユーザーにとっての利便性が落ちるだけでなく、被リンクによるSEO効果も落ちるため、定期的に監視して防ぐ必要があります。 リンク切れが発生する理由 ...

07.カラーミーのショップへGoogle Analyticsを導入

2010年11月21日 00:53
サンクトガーレンの二つのドメインにGoogle Analyticsを導入し、簡単にできるカスタマイズを行い、クロスドメイントラッキングの設定が終わったので、次はASPのECサイトにもGoogle...

06.Google Analyticsのクロスドメイン対応を自動化

2010年11月20日 00:30
サンクトガーレンのサイトは、複数のドメインで構成されています。 本サイト (www.sanktgallenbrewery.com) 旧ショップ...

Google Analyticsで離脱リンクを自動計測する方法

2009年09月26日 19:00
サイト内の閲覧や遷移だけでなく、サイト外へのリンク(exit link=outbound...

ExcelでGoogle Analyticsのデータを取得するアドイン

2009年09月20日 13:07
職場では、アクセス解析のツールとしてSiteCatalystを使っています。特に役立っているのが解析データをExcelへ直接ダウンロードする機能です。 実は、Google...
アイテム数: 1 - 6 / 6

実践ブログ

旧GAが1月に終了:新verを積極的に使うべき4つの理由

2011年11月03日 04:22
新GAで、ようやくメール配信機能とPDF出力機能が可能になる、と11月1日にアナウンスされましたが、同じアナウンスの下の方にこう書かれています。 ... we want to give...

Google Analytics Premiumについてのまとめ

2011年09月30日 05:26
昨日のメニュー改善アナウンスに続き、今朝はGAの大きなニュースが2つ。リアルタイムレポート機能についてと、有料版GAの「Googleアナリティクス...

Google Analyticsのサイト速度を実装してみた

2011年05月05日 19:01
5月5日に発表されたGoogle Analyticsの「サイト速度」(ページ読み込み時間)をeVar7のサイトに早速導入してみました。 注意点 図:コンテンツメニューに項目が追加される: ...

Google Analyticsの非同期タグをすっきりさせる方法

2011年04月24日 21:45
Google...

GoogleAnalyticsのナビゲーションサマリーはリロードにご注意

2011年01月03日 22:22
Google...

jQueryを使って外部リンクをGoogle Analyticsで自動計測する方法

2010年11月26日 23:13
Google...

実践CMS*IAのSEO方針と効果

2010年08月22日 13:00
このサイト「実践CMS*IA」は、さりげなくSEOを意識して構築・運用しています。 一般的な施策を全て実行すると時間がかかりすぎるので、読者の利便性と運用効率を優先し、できることだけ実行しています。書
アイテム数: 11 - 17 / 17
<< 1 | 2