ブラウザやOSのシェアが分かるSiteCatalyst NetAveragesを先行レビュー

Web制作者にとってお馴染みのDreamweaverやPhotoshopを含むAdobe Creative Suiteの最新版(CS5)が2010年5月28日に発売されました。

あまり注目されていないようですが、オンラインサービス「Adobe CS Live」も利用可能になります。

  • Adobe BrowserLab・・・いろいろな環境でのブラウザ表示テスト
  • Adobe CS Review・・・制作物のオンラインレビュー
  • Acrobat.com・・・PDF共有
  • SiteCatalyst NetAverages・・・ブラウズ環境の平均データ

などのサービスが含まれます。動画の説明 (Adobe TV)が分かりやすいです。

今回はこの中の「SiteCatalyst NetAverages」を紹介します。

ユーザーのWeb閲覧環境が分かる

ログインすると、左側に円形のメニューが、右側に各種データの最近の変化TOP 10が表示されます。

図:ログイン後のTOPページ:左側に円形のメニュー、右側に各種データの最近の変化TOP 10

デフォルトは「年ごとの主要トレンド」になっていて、一年前のデータとの差分になります。これだと期間が長すぎるので、「月ごとに表示」をクリックして切り替えてあります。

  • Firefox 3.6が急増中
  • Google ChromeやSafariも伸びている
  • IE8は微増、ただしそれ以上にIE7のシェアが下がっている

というようなことが分かります。

Internet Explorer 6は減っているのか?

Web業界では悪名高いIEはどれ位シェアが残っているのか?減りつつあるのか?を調べてみます。左のナビゲーションから「ブラウザバージョン」をクリック。IEの7と8で過半数。IE6は、2010年4月の統計では9.9%だそうです。

図:ブラウザのシェア:

円グラフの「IE6」をクリックすると、さらに月ごとの推移が棒グラフで表示されます。IE6は減りつつあるようです。

5%を切ったら閲覧推奨環境を見直したいので、アラートメールを設定してみました。黄色い「9.9%」というアイコンを上下にドラッグし、値を設定して「購読」ボタンをクリックするだけです。

図:設定値を超えたらメール通知可能:

データの妥当性は?

このデータはどこから来ているのか?FAQによると、SiteCatalyst導入サイトのデータを集計しているそうです。

他の調査結果と比べてみると、例えばIEのシェアは、SiteCatalyst NetAveragesでは63.4%、Net Applicationが毎月公開しているレポートでは59.5%、Janco Associatesのレポートでは67.7%です。楽天の場合はもっとありますが、楽天が日本全体のシェアと同じとは限らないので、何ともいえません。

日米で違いが大きいモバイルのデータを見てみました。モバイルとはいえスマートフォンが中心です。

図:モバイルOS:

AppleOSにはiPhoneとiPod TouchとiPadが含まれます。SymbianはNokiaの携帯がメイン、RIMはBlackBerryですね。

日本だとiPhoneとiPod Touchで8割はあるので、あくまで世界のトレンドと考えたほうが良さそうです。

どう活用すべきか?

毎月定点的に更新されていくのが良い点ですね。Net Applicationなどのデータと比べつつ、推移を追いかけ、自社サイトの閲覧環境の今後を予測するのに使えそうです。

例えば、4月頭にUSで発売されたiPadは、4月のシェアがすでにiPhoneの7分の一に達している。日本でも6月にはiPhoneとiPadの比が同じ位になるのか?だとすると、売り上げの予測も立てられます。

2010-05-05 15:41

2013-07-24 追記:NetAveragesは2012年にサービス終了しました。