Universal Analyticsのタグがスッキリした理由

2013年07月28日 12:39

2012年末に発表され、イマイチ盛り上がっていないUniversal Analyticsを導入してみました。

子どもが作ったサイトにGoogleアナリティクスを新規導入することになったので、迷わずUA (Universal Analytics)を選びました。

レガシーなGAではなくUAを選んだ理由
  • 新しい機能を使ってみたい
  • データを計測開始した後で移行するとデータが途切れるので途中で移行したくない
  • 新バージョンなら開発に力が入っているので、バグが見つかってもすぐ修正されるはず

1. analytics.js用のタグを追加

ga.jsではなく、analytics.js用のコードをサイトに挿入します。

code 36

タグがだいぶ変わっています。以前に書いた「Google Analyticsの非同期タグをスッキリさせる方法」の記事で提案したような改善が適用されていて、スッキリしました。

  • scriptタグのtype属性を省略した
    (最近のブラウザはデフォルトでtext/javascriptと判断します。HTML5ではscriptタグのtype属性は省略可能です)
  • httpとhttpsでホスト名が統一され、「//」から書き始めるというプロトコルを省略した表記を採用した
    (ga.jsはドメインがSSLと非SSLで異なるので、JavaScriptで条件分岐する余計な記述が必要)
  • 「window」を「i」に、「document」を「s」になど、繰り返し出現するオブジェクト名を置き換えて文字数を節約
  • 「true」を「1」に変更して3文字節約

正確には、技術的には無駄が減ってコードが短くなったけれども、ぱっと見で分かりにくくなりました。
が、この部分は編集する必要がないので、このように「おまじない」のように見えた方が良いですね。

計測用の命令文が続きます。

code 37

.push()などというJavaScriptむき出しの表現がなくなり、ユーザーフレンドリーになった点に好感。

今回導入したサイトではCMSの制約でhead内を編集できないので、body内に入れました。

非同期でロードされます。Universal Analyticsでは同期版と非同期版の両方を提供しないで、非同期のみに一本化したようです。

2. 検索エンジンを追加

UAでは、タグを編集しないでサーバー側で設定できます。レポートに表示される検索エンジン名も指定できるようになりました。

実際に計測されているデータを見て、いくつか足しました。デフォルトの検索エンジンリスト(公式)を見ると、2012年2月に追加された日本の検索エンジン(楽天、Goo、Biglobe)が追加されていないように見えます(2013年7月28日現在)が、記述漏れだそうです。

検索エンジン名 ドメイン クエリパラメータ
au search.auone.jp q
Docomo search.smt.docomo.ne.jp MT
Excite .excite. q
Hatena hatena. word
Lunascape s.luna.tv keyword
Naver search.naver.jp q
Nifty search.nifty.co Text
So-net so-net.ne.jp query

3. 参照元除外を指定

CMSで編集する時のドメインを指定しました。

4. 除外IPを指定

日本の自宅とユタとカナダのアパートのIPを指定しました。

5. セッションの設定を変更

デフォルトでは30分間データが計測されないと訪問(セッション)が終了しますが、UAではこの間隔を変更できます。

私は最大値である5時間59分に設定しました。

なぜ6時間に延長したのか?

30分なんて、トイレや食事に行ったり、別の作業をしたりするだけで過ぎてしまいます。訪問の存在意義はページビューのようにリロードや戻るボタンで数字が水増しされない点ですが、たった30分で切れてしまうのは中途半端です。

では、どれくらい経ったら訪問が一段落したと考えれば良いのか?というより、どのくらい時間が経つと人の気持ちは変化するのでしょうか?どの時間帯にどこでどのデバイスを使ってWebを使うかは人それぞれですが、誰でも夜になれば寝るはず。朝に起きると冷静になったり、決心できたりと気持ちが変化します。

日別訪問者数という似たような指標がありますが、深夜の00:00に寝る人は少ないでしょうし、私のように海外にいる場合は全く異なる時間帯で生活しています。一日の決められた瞬間、しかも日本時間で区切るのではなく、人それぞれのサイト利用状況に応じて区切ることができる単位は訪問(セッション)だけなので、切れる間隔を長くすることで、起きている間の期間を単位にしたい、という意図です。6時間なら朝と昼休みがつながります。お昼と夜の早めの時間もつながります。お昼の次が21時や23時になると2つの訪問になってしまいますが、あまり長くすると深夜と朝がつながってしまうので、6時間程度でちょうど良いでしょう。